JR束日本とJR酉日本は1日、東京−大阪間に独自のリニア新幹線を建設したいと発表した。
この関東と関西を直通するリニア新幹線(以下、「東西リニア新幹線」と呼称)は東京−大阪間の大深度地下に直線のトンネルを掘りこのトンネル内をおよそ35分での走行が予定されており、実用化すれば線路上を走る列車はもちろん、JR日本海(韓国では東海と呼称)が東京−名古屋間に建設を予定しているリニア新幹線を超える世界最速の列車となる。さらに画期的なのはこの列車はリニアモーターと謳いながらも走行加速ユニットによる動力加速をほぼ廃し、トンネルの勾配により加減速する点にある。そのため従来方式に比較して大幅なエネルギー削減が可能になり、JR束日本・酉日本両社ではこれを『エコリニア』と呼び、従来方式との差異を明確にしている。

発表会での技術説明によると従来方式のリニアモーターカーは磁力により車両を浮上させると同時に推進力を与えられることで高速走行をしていたが、東西リニア新幹線では始発駅から87‰(パーミル:千分率、
87‰は1000m進んで87メートル高く(低く)なる約5°の勾配)で下るトンネルを深さ約4kmまで延ばすことにより巡航速度まで加速する。[
概念図参照]
トンネル内は空気との摩擦抵抗を無くすためにほぼ真空状態とされており、そのために車両は浮上する力だけ与えられていれば重力により充分に加速することができる。トンネルが水平になる最深部にはおよそ5分で到達し、巡航速度はおよそ1000km/hに達するという。水平区間では走行抵抗がないため外部から力を加えなくても巡航速度を保ち、停車駅手前でトンネルが上昇勾配に移ることにより減速を開始。地上面付近ではリニアモーター推進によりホームの停車位置へと誘導される。
一方、空気抵抗がないため車両形状は空力を考慮する必要がなくなり従来の高速走行車両のように先頭車を流線形にしたり長い先頭部を設ける必要がなくなる、そのため現在、充分な気密性と耐久性を持ち居住性も従来の車両並みにするために国内外の設計事務所による複数の車両デザインが比較検討されているところであることも発表された。
なお、理論上は始発駅と終着駅のホームを同じ高さにすることで全く推進力をかけなくても走行することも可能だが、トンネル内が完全な真空状態にはできないことなど打ち消せない走行抵抗が僅かに発生することと、巡航速度の高速化のために発車から10秒間は1/4Gの加速度が与えられる。そのためシートは全て進行方向に向き、巡航時以外はシートベルトの着用も義務付けられる。また東京−大阪の所要時間が40分を切り巡航区間も20分余りしかないため、従来の新幹線では行われていた検札や車内販売は廃止される。さらに車両の気密性を保つため各車両は独立し、車両間移動用の通路は廃止される。そのため全面禁煙とすると共にグリーン車に相当する一部車両を除きトイレも廃止される予定だと言う。
また東西リニア新幹線においては駅ホームでは従来のように列車が目の前にあるのではなくトンネルの延長である真空チューブがホーム間に横たわることになる。この真空チューブをガラスかアクリルで透明にして車両を可視化する案も検討されているが、強度やコストの関係で実現は微妙であると言う。車両への昇降は気密ハッチを介して行われ、路線が全て地下空間であることから車両の窓も全廃され、代わりに各シートに有機EL式のディスプレイが設置され地上波デジタル放送の視聴またはインターネットへの接続が可能になるという。
安全面では東西リニア新幹線の軌道は内径20mの減圧トンネル内にスプリングとダンパーで支えられた樹脂−金属複合材のフレキシブルチューブ製の真空チューブ内に設けられる。そのため万が一地震などにより地下トンネルが貫く断層が動いた場合にも、1.5m以内のズレであれば真空チューブの歪は最小限に抑えられ当面の通常運行継続が可能とされる。[
トンネル断面図参照] 当初は勾配面をさらに長くして2000km/h以上を目指し他の国に「これから30年間は日本に勝てないことを思い知らせる」案も考えられたが、日本列島の東西を貫く場合の地盤の複雑さと所要時間の許容度を考慮して、とりあえず手近な競合他社へのアピールとすべく発表の案に収まったと言う。今後はより深くへのトンネル採掘技術を確立し、来世紀前半にはマントル上部にトンネルを貫くことで、駅間2時間以内の大陸間リニア新幹線を実現したいという。
これまで従来の新幹線など鉄道敷設においては通過点となる自治体などから駅の設置が要望されることが少なくないが、本方式のリニア新幹線は「加減速を重力加速度に頼っているため、勾配区間が長く必要とされ(概ね40km)その工費が莫大になる」「時速1000kmでの分岐器が技術的に難しい」などの理由から『非現実的である』(技術役員)との見解である。そのため路線の両端駅となる東京駅と大阪駅以外の設置予定はなく、途中に位置する名古屋や京都などに駅は設けられないとしているが、単なる競合リニア路線への嫌がらせであるとか21世紀の『名古屋飛ばし』と言う声もあり今後、地域間紛争の火種ともなりうる可能性がある。
なお、東西リニア新幹線の具体的な開通予定日及びトンネルや付帯設備の建設費、その後の省エネ効果や維持費などはJR束日本・酉日本共に「早くできたらいいなぁ」「安くできたらいいなぁ」「とりあえず建設したいと思ってるだけだしぃ」と答えるに留まっていると言う。
【
卯月日報】
【この記事はフィクションであり
登場する社名、路線名、
地方名、地盤構造名などは、
実在のものとは大方関係ありません。
2009年4月1日】
この記事へのコメント一覧
日本に勝てないことを思い知らせる案がいいなぁ。 [削除]
さすが!( ..)φメモメモ [削除]
是非とも読み込んでいただきたいものでございます。
>Oh!wariyaさま
構想10年、製作3日でございます。(ぉ
>ドい〜らさん
貴サイトも当方のリンク集にも貼らせていただきましたのでございます。
>きのこさん
円谷プロの公式サイトが重い間だけでもこちらでお楽しみいただければ幸いでございます。
>ひでまろさん
そう思って短いものも用意いたしましたのでございます。w [削除]