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「緊急地震速報」一般を対象にした運用を開始

(2007/10/01 Mon)
今日、10月1日から緊急地震速報の一般への本格的な利用開放が開始された。
中には勘違いしている人もいるようだが、緊急地震速報は地震が起こる前に知らせるような予知を行うものではない。地震が発生したときに地震波の伝わりよりも早く、揺れが起きる地域に告知をするものである。
だから震源から近いほどそのタイムラグが小さく速報の効果が生かせない。逆に言えば震源から遠いほど時間を稼げるので速報の効果は高くなる。
が!震源から遠いと言うことはそれだけ揺れも小さくなる。つまりそこそこの地震においては緊急地震速報の告知から揺れ出すまで充分な余裕がある地域では、揺れで被害は起こらないことの方が多いのだ。これが緊急地震速報の抱える矛盾である。

一部のマスコミが今朝の地震の運用状況を見て(但し、朝9時の運用開始前)緊急地震速報に早速課題、みたいなことを言っているが、そんなことは始めから判っている。内陸の直下型地震では一番被害が大きくなるところを守れないのは承知の上である。さらに震源が浅いと震源付近だけが局地的に大きな揺れになることが多く、周囲への伝播の予測が立てにくい。ではなぜそんな不完全なシステムを運用するのか。
その対象は本来は断層による直下型の地震ではなく、東海・東南海・南海などの海溝型巨大地震である。
陸地から離れたところで発生するこれらの地震では、速報から実際の揺れが来るまで震源に近い海岸沿いでも数秒、大都市部には十数秒から20秒ほどの余裕があると言われている。またこれらの超巨大地震ではそれだけ離れていても震度5以上の揺れが襲うことがあると考えられるので有用なのである。ちなみに速報性を優先しなければならないため、時には誤報も発生するってことも今の状況では避けられない。

とにかく海溝型の巨大地震は30年以内に起きる確立が数十パーセントと言われているものの、もしかしたら起きないかもしれない。まあともかく万が一のための保険と考えるべきであり、そのときには与えられた10秒前後の間に何ができるか、何をするべきかを常にシミュレーションしておくことが必要だろう。
そして緊急地震速報がすべての地震に効果があると考えてはいけないってことだけはちゃんと理解して、いろんな備えをしておくことも忘れずに。


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